うしろのしょうめん
星の数ほどあるのは男か男根か
風生まる向日葵に斧かけしとき
肉饅は人肉であり天安門
つつがなく母子が生きれば女郎街
日盛りの女陰冷たき青線忌
テテナシ子産ンデモ神ニハナリマセヌ
母足を垂るるところの蟻地獄
夜ごと絵を抜けでて少女髪洗う
われに似ししず子という名 夏みかん
ラッキョウ漬ける指の透きゆく石女は
うしろのしょうめん母かもしれぬ青線忌
子を捨ててよりの転落絮の花
青線の鬼やらい まだ母がいる
黒蜥蜴こころはつねに未遂にて
餓鬼となり極彩色の田を打てり